検査部
生理検査部門
生理検査部門は現在8名の技師で業務を行っています。
下記の検査の他にチーム医療の一環として、健康管理センターでの健診業務、心臓カテーテル検査におけるポリグラフ操作、ボトックス療法における波形記録、CPAP療法におけるデータ説明やメーカーとの対応、外来採血業務の補助や鼻腔検体採取 などいろいろな分野に関わっています。
また、専門性を高めるために技術や知識の向上にも力を入れており、各種認定資格取得に向けて積極的に取り組んでいます。
- 現在の各種認定技師
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・超音波検査士(循環器2名、健診1名、体表臓器1名)
・認定認知症領域検査技師1名
・治験コーディネーター1名
・CPAP療法士1名
検査内容

心電図
心臓の活動電位を波形として記録し、不整脈、狭心症、心筋梗塞などを見つける重要な検査です。
ベッドに横になってもらい、安静時の心電図の記録を行います。
検査は数分で終わります。

運動負荷心電図
(トレッドミル負荷検査 [予約検査] ・ マスター2階段テスト)
不整脈や狭心症が疑われる患者さまに、ベルトの上を歩いたり二段の階段を上り下りして運動負荷を行い、 運動前後の心電図や血圧などの変化を評価する検査です。
トレッドミル検査は循環器科医師が予約制で行っています。
検査時間は準備から終了まで約30〜40分程度です。


ホルター心電図
24時間の心電図波形を記録後、解析することにより、自覚症状の有無にかかわらず不整脈の種類や程度を調べることができます。 また、動悸・息切れ・胸痛などのある方に施行することでその原因を調べることができます。
(検査中の注意事項)
検査中、普段と変わらない生活をしていただいてかまいませんが、入浴やシャワーなどはできません。
機器取り付けと取り外しのため、装着日と翌日の来院が必要となります。

超音波検査 (エコー) [予約検査]
体表面にプローブという超音波を発生する装置をあて、体内からの反射を画像として映し出します。
心臓超音波検査では、心臓や弁の形や大きさ、動き、血流などを評価できます。 血管超音波検査では、動脈では血管内部の状態を描出し、プラークと呼ばれる血管内隆起物や 血流の流れ、血管の詰まり具合など動脈硬化の状態などを評価できます。 また、静脈では血栓の有無などをみることができます。
この検査は、弱い音波を使っているため人体への影響はまったくありませんので、繰り返し検査が可能です。 心臓超音波検査は約20分、頚動脈超音波検査は20〜30分、下肢血管超音波検査は30〜60分程度、時間を要します。
検査は予約で行っていますが、当日検査も可能です。
(検査中の注意事項)
心臓超音波検査を行う場合は上半身を脱衣、下肢血管超音波検査を行う場合は下半身は下着のみ着用にて検査を行いますので
脱ぎ着しやすい服でおいで下さい。
検査は基本的に女性技師が行い、プライバシーに配慮し、また、部屋を暗くして行っています。

脳波検査 [予約検査]
頭皮上に電極を装着し導出された波形を記録し、脳の機能状態を調べます。 てんかんや薬の治療効果、意識障害の判定のためなどに有用な検査です。
検査は40〜60分ほど要します。
暗い静かな部屋でベッドに横になって行う検査で、苦痛や危険は伴わないので安心して検査を受けられます。

ABI/PWV (血圧脈波検査)
両手両足の血圧を同時に測定することにより、血圧の差や脈の伝わり方で、 血管の硬さや詰まり具合など、動脈硬化を客観的に評価することのできる検査です。
動脈硬化の危険因子である「高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満・喫煙」などをを有する方はぜひ検査をお勧めします。
検査時間は15分ほどです。

24時間血圧
24時間の血圧を1時間ごとに計測し1日の血圧の変化を調べる検査です。 診察時や家庭血圧が正常でも夜間や早朝時に高血圧になる場合や投薬による血圧コントロールなどに有用な検査です。
装着は検査室で行いますので、装着した24時間後に取り外しのため再度来院が必要です。

呼吸機能検査
肺を出入りする空気の量や、息を吐く際の勢いを調べる検査です。 咳・喘息・息切れ・肺気腫などの呼吸器の病気の診断に有用です。
この検査は、患者さまに最大の呼吸をしていただくことによりはじめて信頼できる値がでる検査で、 患者さまと技師が協力して行う検査です。 検査時間は約15分です。

誘発電位検査
弱い電気や音で刺激を与え、それにより起こる神経や筋肉の反応を調べる検査でいくつかの種類があります。 末梢神経に電気刺激などを加え神経の活動状況をみるため、多少の痛みを伴うこともあります。 痛みが我慢できないときには技師にお伝えください。 検査時間は内容により違いますが、30分〜90分ほどかかります。
現在当検査室で技師が行っている検査は以下の検査です。
- 神経伝導検査
- 腕や足の運動神経及び感覚神経に弱い電気で刺激を与え、その伝導速度や波形を調べる検査です。 手根管症候群や尺骨神経麻痺、糖尿病による末梢神経障害などの診断に有用です。
- 体性感覚誘発電位(SSEP)
- 手首や足首に弱い電気で刺激を与え、それが大脳までどのように伝わっているのかを調べる検査です。
- 聴性感覚誘発電位(ABR)
- ヘッドフォンをつけて“カチカチ”という音を聞いてもらい、その音刺激が 脳幹部へ伝わる反応をみる検査です。
睡眠時無呼吸検査(簡易型・終夜睡眠ポリグラフ) [予約検査]


簡易型睡眠ポリグラフ 終夜睡眠ポリグラフ
睡眠中の無呼吸の有無や重症度を調べる検査で、 家庭でご自身で装着して検査を行う簡易型と 一泊入院して脳波による睡眠状態を含めて調べる終夜型があります。
簡易型でまず検査を行いその後、結果により終夜型の検査を行います。 終夜型は脳波、目の動き、呼吸状態、心電図、酸素飽和度、いびき音を記録します。 この検査によって睡眠の深さや睡眠の質、睡眠中の呼吸状態がわかります。

重心動揺検査
直立姿勢に現れる体の揺れを記録・解析して、体の平衡(バランス)機能を検査するものです。 このバランス機能に障害を起こす疾患として、メニエール病などの内耳の疾患、脳循環障害などの中枢神経障害、 加齢による脊髄反射障害などがあげられ、これらの疾患の鑑別に有効です。
検査時間は5分程度です。

眼底検査
眼底には多くの小血管(小動脈・小静脈・毛細血管)や視神経乳頭などがあります。 高血圧や動脈硬化による血管の変化や糖尿病の合併症である網膜症などの血管の異常を直接観察できる唯一の部位です。
暗室で自然に瞳孔を開かせることにより、この部位の写真撮影を行います。
眼圧検査
眼球内は水のような液体(房水)が循環して眼圧が一定に保たれています。 緑内障ではこの房水が排出されにくくなったり、排出されない状態になるため眼圧が上昇します。 眼圧検査は緑内障の早期発見のための検査です。
心理検査
老人精神機能検査(認知症を含む)としてMMSE・かなひろいテスト・長谷川式・三宅式記名力検査 その他、MAS・SDS等の検査を行っています。
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