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言語聴覚療法

「口から食べる」ことを安全に続けるために
口から食べることを安全に続けるために

口から食べることで、さまざまな
効果が得られます。高齢になって
も口から食べることをあきらめず、
食事を楽しみたいですね。

高齢になると食べることが少しずつ難しくなってきます。 飲み込むことが上手くできなくなるからです。 そのことが原因で肺炎(誤嚥性肺炎)を起こすこともあります。

「口から食べる」ことにはさまざまな効果があります。 噛むことは脳を活性化し、唾液の分泌を促し、口腔衛生を保ちます。 食道を通り、胃腸で栄養が吸収されると、粘膜の萎縮を防ぎ、胃腸の免疫が高まることで感染症の予防につながります。 視覚や味覚・臭覚などの五感を刺激し、精神活動を活発にします。 また、食事に関する筋肉など身体機能をたくさん使うため、全身によい影響をもたらします。 何より「食事の楽しみ」が得られます。


誤嚥したときの状態

食べ物や飲み物が本来通るべき食道ではなく
気管に入ってしまう状態。窒息や肺炎を招く
ため注意が必要です。

誤嚥(ゴエン)とは

のどには気管と食道という2つの道があり、食道は食べ物や飲み物の通り道で、胃につながっています。 一方、気管は空気の通り道で、肺につながっています。 誤嚥とは、口やのどに何らかの原因があり、食道を通るべき食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまう状態です。 こうなると、息がつまったり肺炎になったりと命に関わる病気を招いてしまうので、注意が必要です。


飲み込みの危険信号

食べたものや飲んだものが気管の方に入りこむことで肺炎になることがあります。 肺炎を繰り返す場合は、食べることに問題があるかもしれません。 安全に食べられていない場合は、危険信号として左のような兆候が多く見られます。 肺炎だけでなく窒息につながる場合もありますので、早くに察知することが大切です。

以下のような兆候が続いたり、複数みられる場合は一度受診されることをお勧めします。

飲み込みに関するチェックポイント
飲み込みに関するチェックポイント
□ ここ数年で肺炎と診断されたことがある
□ 食べ物やお茶でむせる
□ 物が飲みにくいと感じる
□ 胸に食べ物がつまった感じがする
□ 声がかすれてきた
□ 口から食べ物がこぼれる
□ 食べるのが遅くなった
□ 飲み込んだ後も口の中に食べ物が残る
□ 食物や酸っぱい液が胃からのどに戻ってくる
□ 夜、横になると咳が出る
□ 食事中や食後に、のどがゴロゴロする
□ 最近やせてきた

「食べる」ことと「話す」こと

「食べる」ことと「話す」ことは、運動という観点ではよく似ています。

口から食べることを安全に続けるために

噛んで咀嚼するときは、食べ物を唇や頬の内側で口の中央に集めて、舌や歯で細かく砕いて飲み込める形にしていきます。 舌や唇、歯や頬などの動きが大きく関連し、これらは話すときの口の動きに似ています。 はっきりと滑舌よく話すことは上手に食べることにもつながります。 飲み込むときには「のど」の力が必要で、声を出す場合も同様に「のど」に力が入っています。 大きな声や高い声を出すと、より「のど」の力を使うため、力強く「飲み込む」ことにつながります。

また、食事中に「むせ込む」ときには「のど」の力だけでなく大きく息を吸って強く息を吐くという呼吸の力も使います。 大声で笑ったり歌ったりすることも大きな呼吸を伴うため、「安全に食べる」ということにつながります。

健康を考える上でも、人と話したり笑ったり、時には一緒に歌ったり、人とのつながりを大切にしたいですね。


食べる機能を維持しよう
歯はやっぱり大事!!

ポイント1 歯はやっぱり大事!!

歯は食べ物をかみ切ってすり潰して飲み込みやすい形にするために必要不可欠です。 また、歯が欠けていることでかみ合わせが悪くなり飲み込む力が弱くなることもあります。 歯の治療や入れ歯の調整で食事の安全が保たれる場合もあります。

日頃から歯の手入れや歯科受診をして健康な歯を保ちたいですね。


歌の上手な人は食事も上手!?

安全に食べるための【のど】は発声
練習でもトレーニングできます。カラ
オケで楽しく【のど】を鍛えましょう!

ポイント2 歌の上手な人は食事も上手!?

食事も発声も【のど】を上手に使うことが必要です。 ということは、きれいな声や大きな声を出せるということは安全に食べることにつながります。

高音・低音、大きな声・小さな声、リズムのコントロール、裏声やビブラートなど いろんな声の出し方や歌い方を意識して発声練習すれば、 【のど】のトレーニングにも最適。歌も上手になって健康にもなる。 まさに一石二鳥です。

さあ、ご家族やお友達と一緒に歌って笑って、楽しくトレーニングしましょう!


口の体操は本当に効果あり!

大きく動かす方法と、素早く動かす
方法を分けてやると効果的です。

ポイント3 口の体操は本当に効果あり!

最近、各所で「えんげ体操」「かみかみ体操」といった名前で紹介されている口の体操。 飲み込みの力を維持するためには、本当に効果があります。

食事には、くちびる・頬・舌・あごなど口のまわり色々な働きが必要であり、これらの体操はとても効果的なのです。 また、顔の筋肉の運動は若々しい表情を作るためにも一役買うので、嬉しい副作用もあります。 健康と若さのために、お食事前の口の体操をおすすめします。