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乳がん

生活習慣の欧米化に伴い、日本でも最近乳がんにかかる方が大変増加しています。 乳がんの発生にはエストロゲン(女性ホルモン)が関係していますが、 食生活やライフスタイルの変化がエストロゲン分泌に大きく影響しています。

1年間で約35,000人の方がかかっているという統計があり、 特に40歳代、50歳代の働き盛りの年代の方の発病、死亡が多く、非常に厄介な病気になってきています。

乳がんに関係すると考えられている危険因子

該当する危険因子が多い方が必ず乳がんになるというわけではありません。 また、該当する項目がないから絶対大丈夫というわけでもありません。 ご注意ください。

  • 40歳以上の方
  • 30歳以上の未婚の方
  • 初産が30歳以上の方や出産経験がない方
  • 初潮年齢が11歳以下の方や閉経年齢が55歳以降の方
  • 経口避妊剤を長期間服用された方
  • 肥満の方。特に標準体重より20%以上重い方
  • 良性の乳腺疾患(特に増殖性・異型を伴うもの)になったことがある方
  • 家族(特に母親・姉妹)に乳がんになった人がある方
  • 乳がんになったことがある方

症状

乳がんは、乳腺に発生する悪性腫瘍です。 乳房や脇の下のしこり、乳首の陥没、乳頭から血や膿がでるなどの症状がありますが、 そのような乳房の変化を見過ごし放っておくと乳腺の外にまでがん細胞が増殖し、 血管やリンパ管を通って全身に転移していきます。

初期症状では食欲不振や体調不良などの全身症状がほとんどなく、放置されやすいがんです。 ご自分での検診がとても重要な病気です。

自己検診のすすめ

乳がんには予防法がなく、早期発見・治療がポイントとなります。 早期の発見でしたら約95%が、また発見されたしこりがごく小さなうちでしたら90%が、 治ります。 乳がんは、早期発見・早期治療を行えば怖い病気ではありません。 無関心で放っておくのが一番危険なのです。 毎月1回は自己検診を行い、40歳を過ぎたら年1回は定期的に検診を受けましょう。

生理が始まって1週間後(閉経後の方は毎月1回検診日を決めて)、 しこりや硬くなったものがないか脇の下から乳首までチェックしましょう。

自己検診だけでなく定期的に画像診断をされると、乳がんの早期発見率は飛躍的に高まります。

診断方法

画像診断には、マンモグラフィや エコー(超音波診断装置)が用いられます。

エコーでは、手では感じられない数ミリのしこりを見つけ出すことができます。

また、乳がん発見に圧倒的に活躍するのがマンモグラフィです。 マンモグラフィは、乳房専用のX線撮影装置です。 乳がんだけでなく乳房にできる病気を見つけることができます。 特に、早期乳がんの症状の一つである『石灰化』や『腫瘤』などの発見を得意としています。

それぞれ特徴があり、受診される方の状態に合わせて選択あるいは組み合わせて検査を行います。

またしこりのあるものは細胞検査をおこなって診断していきます。

治療方法

従来は、しこりの大きさやリンパ腺の状態の程度にかかわらず、乳房を全部切除する手術が画一的に行なわれてきました。

しかし最近では、乳房の一部だけ切除して美容を保ち、 手の腫れや運動障害といった手術後の合併症を軽減する 乳房温存療法が多くなっています。 手術後も短期間で退院ができ、患者さんも非常に楽になってきました。

しこりの大きさが2cm以下で転移を疑わせるリンパ節が触れず、 遠隔転移を認めないものを早期乳がんと呼んでおり、乳房温存術のよい適応となります。

早期発見が第一です

早期乳がんであれば治癒率は90%以上です。 小さいうちに発見して小さい手術で治して行くことが大切です。 まずはご自分で早期発見に努めましょう。

外科 長田裕典

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