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花粉症
くしゃみや鼻水などが出るアレルギー性鼻炎という病気があります。 これを引き起こす原因物質(アレルゲン)には ダニやゴキブリの昆虫、ペットの毛やハウスダストなどによるものと スギやヒノキといったある種の植物の花粉によるものなどがあります。
症状
花粉が原因で主として、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状や
目のかゆみや充血などの眼症状が起こる場合を花粉症と呼んでいます。
風邪と似た症状がでるため勘違いされる方もおります。
花粉症では喉の痛みや発熱はほとんどありません。
原因となる花粉が飛ぶ時期だけ症状が出る季節性のものですが、 最近では複数のアレルゲンに反応する方も増えてきており一年中症状に悩まされることも少なくありません。 現在日本人の5人に1人が花粉症に罹っているとも言われています。
どうして花粉症になるの?
花粉が鼻やのどから体内に入ると身体はこれを異物であるかどうかを判断します。
そして異物と判断したときリンパ球はアレルギー抗体(IgE抗体)を作り体内に蓄積します。
次に再び花粉が体内に入ってくると身体はできるだけ体外に排出しようと働きます。
そこで抗体が異物である花粉とくっつきヒスタミンなどの化学物質が分泌されます。
これらが花粉症の原因となります。
つまり花粉をくしゃみで吹き飛ばし、鼻水で流し、鼻づまりで体内にいれないようにする、身体の防御作用なのです。
治療法
花粉症の疑いがある場合そのアレルゲンが何であるかを皮膚反応検査で探り、 血中IgE検査でそのアレルゲンに対する抗体を調べます。
一般的な治療法として、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などを用いる『薬物療法』があります。 抗アレルギー薬には予防的な働きがありますので花粉が飛散し始める前から早めに対処すれば重症化を防ぐことができます。
対策
花粉情報に注意し花粉が多く飛んでいる日の外出はなるべく控えましょう。
また花粉が家の中に入り込むのを防ぐことも重要でドアや窓を閉めるようにしましょう。
出かける時には帽子、眼鏡、マスクなどをつけて花粉が身体に入らないようにしましょう。 また外出から帰ったら玄関先で衣服についた花粉をよく払ってから室内にはいるようにしましょう。 手洗いとうがいも忘れずに。
そして外に干した布団や洗濯物を取り込むときも同様に花粉をよく払いましょう。

花粉飛散カレンダー(四国地区)
参考:厚労省花粉症研究班
日本列島空中花粉調査データ
内科 西岡真理子