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脳卒中予防
2012/12/07 7階多目的ホール 第23回脳と神経の勉強会
脳卒中予防の最大のポイントは、高血圧を予防することです。 日頃は正常血圧でも、急激に上昇・降下することで発症の可能性が高くなります。 入浴時に熱いお湯に肩までつかったり、冬の外出時や夜間のトイレ時など寒いところに出入りすると 急な血圧上昇や血管縮小等が起こり、脳出血や脳梗塞の危険があります。 トイレや脱衣所は暖房をして他の居室との温度差を少なくしましょう。
以下のようなことが脳卒中の危険因子(発症確率を上昇させる原因)であると考えられています。 定期検診を受けて早期発見・予防に努めましょう。 また、かかりつけ医をもち、早期治療開始、すぐ相談できる関係性をつくっておくとよいでしょう。
脳卒中の危険因子
高血圧
血圧が高いと血管にかかる負担が大きくなり、血管が破れたり(出血)、コブ(動脈瘤)が破れたり大きくなる可能性が高くなります。 食事や運動など日常生活に留意し血圧を下げるよう努めましょう。
特に、塩分は1日6g以内(食品表示にあるナトリウム量×2.5が食塩相当量)にすることが推奨されています。 計算してみると分かりますが、6g以内に収めるのは容易ではありません。 その他、緑黄色野菜や果実、魚、水分を積極的に摂りましょう。 運動や減量も血圧を下げる効果があります。
糖尿病
脳卒中の発症確率が確実に高くなることが分かっています。 糖尿病にならないよう、すでに糖尿病の方はしっかり治療することが大切です。
脂質異常
脳梗塞になりやすくなると考えられています。 コレステロール・中性脂肪を抑えるよう努力しましょう。
心房細動
脳梗塞の原因となります。 ワーファリン処方により、INR値を調整してもらいましょう。 最近、新世代の薬がでてきています。
喫煙
吸う人本人はもちろんのこと、周囲で煙を吸った人(受動喫煙)も危険因子になり得ます。 喫煙は百害あって一利なし。 禁煙に努めましょう。
飲酒
少量であれば脳梗塞の予防になるとの発表もありますが、大量飲酒は避けるべきです。
睡眠時無呼吸症候群
脳圧が高くなるので、治療を要します。
メタボリックシンドローム
脳梗塞の危険が高まると考えられています。
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病とは、腎臓の働きが低下または異常が続く状態をいいます。 最近、危険因子として認識されてきました。
脳神経外科