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脳梗塞の種類と治療薬

2014/09/05 7階多目的ホール 第44回脳と神経の勉強会

脳梗塞の種類

脳梗塞の種類

脳に血栓ができるしくみ

血管の内壁が硬くなる(動脈硬化)と、破れたり傷ついたりしやすくなります。 内膜が破綻すると、修復しようと血小板が集まり、血栓が作られます。 集まった血小板から止血に働く因子が放出され、凝固因子を活性化。 血栓をさらに大きくして固め、血管壁を収縮します。 こうして血管が詰まると脳梗塞に、血栓がちぎれて流れた先で詰まると脳梗塞や心筋梗塞になるのです。

脳梗塞の種類

脳に血栓ができるしくみと治療薬の働き

脳梗塞の治療薬

治療薬には以下の4つの種類があり、抗血小板薬と抗凝固薬が2本柱です。

抗血小板薬

血小板の作用を抑え、血液を固まりにくくする薬です。 カタクロット、キサンボン、オザペンという点滴薬、バファリン、プラビックス、プレタールといった内服薬があります。 よく効くのですが、その分出血の恐れが高く注意が必要です。 点滴薬は効果が現れるのが早いのですが、強い薬であり、よく観察する必要があるため、主に入院患者さんに施行しています。

抗凝固薬

血液の固まる力を抑えて、血栓ができないようにする薬です。 ワーファリン、プラザキサ、イグザレルト、エリキュースといった内服薬があります。 服用中は血液を固まらせる働きをするビタミンKを多く含む食品(納豆・肉類・グレープフルーツなど)は控える必要があります。

脳保護薬

細胞が崩壊する過程で出る有害物質を抑える薬です。

血液希釈薬

血液の粘稠度を下げる薬です。

同じ種類でも薬によって異なる特徴があり、状態に合わせて薬を1つまたは組み合わせて処方します。 薬のことでお知りになりたいことがあれば、お気軽にご相談ください。

脳神経外科・痙縮外来担当医 岡部 恭典

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