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脳卒中後遺症のリハビリテーション 麻痺手の治療法 最新のトピックス

2014/12/05 7階多目的ホール 第47回脳と神経の勉強会


脳卒中の後遺症

クモ膜下出血や脳内出血、脳梗塞など脳卒中の後遺症には、運動障害・感覚障害・言語障害・高次脳機能障害があります。 ここでは、運動障害のうち手の麻痺に対する最新の治療についてお話しします。

神経科学に基づいたリハビリを実施

近年、脳科学を応用したリハビリテーション(ニューロリハビリテーション)が重要視されています。 麻痺した手足だけでなく、それらに運動の指令を出す脳のメカニズムにも目を向け、 その回復を図ることで麻痺の改善を目指そうとするもので、麻痺の程度によりさまざまな治療法があります。

当院では次のような治療を行うことができます。

運動麻痺の回復段階と当院で行えるニューロリハビリテーション

運動麻痺の回復段階と
当院で行えるニューロリハビリテーション

ミラーセラピー

鏡で2つに区切った箱に左右の手を入れて、鏡を見ながら健側の手を動かす。 麻痺側の手指が動いたと錯覚させて損傷脳を活性化し、動きの向上を図る。

両側共同運動

改善したい運動を両手で繰り返し行う。 損傷していない脳の運動に関わる部分を活性化し、麻痺側の手指への支配によって動きの改善を図る。

川平法(促通反復療法)

療法士が筋肉をこするなどさまざまな刺激を与えて誘導し、自分で動かそうとする運動を反復する。 損傷脳や神経路の強化や再構築を図る。

治療的電気刺激

筋肉の微弱な動きを感知して筋肉に電気刺激を行い動きを助ける。 操作性が向上し麻痺手の使用頻度が増して、損傷脳を活性化する。

CI療法(拘束誘導運動療法)

麻痺側の手を使わざるを得ない状況にし、麻痺した手が使えた成功体験により使用頻度が増し、損傷脳を活性化する。

リハビリテーション部・作業療法士 島村 充

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