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パーキンソン病 の話あれこれ〜腸内細菌が原因になることもあるの?〜

2019/04/05 7階多目的ホール 第99回脳と神経の勉強会

第99回脳と神経の勉強会のようす

 動作が遅くなり、最初に手が震えだした時がパーキンソン病の始まりと考えがちですが、最近の研究ではその何年か前に嗅覚の衰えや便秘という症状がみられることがわかってきました。パーキンソン病に大きく関わるレビー小体が嗅球(匂いの神経)や腸を動かす迷走神経に現れ、嗅覚の衰えや便秘をもたらします。その後数年かけて脳へ上昇し、黒質に拡がると手の震えやちょこちょこ歩きのようなパーキンソン病特有の症状となります。すでにパーキンソン病になった方で匂いが判別しにくい人は認知症になりやすいという研究結果や、腸内細菌がパーキンソン
病の発症に関与する可能性も報告されています。

パーキンソン病患者さんは腸内細菌に偏りがあることも指摘されており、
さらに研究が進むと思われます。



パーキンソン病の症状が現れるまでの兆候


 

脳神経センター長・パーキンソン病外来担当医 清家 真人

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