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「糖尿病の運動療法」「糖尿病のフットケア あなたの足は大丈夫?」
2014/2/26 7階多目的ホール 第33回糖尿病勉強会
糖尿病の運動療法
理学療法士 神原尚平
無理なく続けられる運動を
運動療法には、血糖を下げる、インスリンの働きをよくする、体重を減らす、筋力の向上、心臓や肺の働きを強くする、 血液の循環をよくする、ストレス解消、気分転換などたくさんの効果があります。
無理なく続けられる運動を、血糖が最も高くなる食後1〜2時間に15分以上、週3〜5回行うのがよいでしょう。 ウォーキングや軽いジョギング、水泳、体操などの有酸素運動が最も効果的ですが、 膝や腰に痛みがある方、雨天時などは室内で行える簡単な運動もおすすめです。
室内で行える簡単な運動



- 足踏みをするように太ももを上げる
- 交互に膝を伸ばす
- つま先を上げる
- かかとを上げる
- バンザイ
- 肩をすくめる
- 両手を組んで背伸び
注意! 立って行う場合は転倒の危険がありますので、手すりや机・椅子などしっかりしたものを掴んで行いましょう。
インスリン注射をしている方や血糖降下剤を服用している方は食前に運動をすると低血糖の危険があるなど、 注意しなければならない点がありますので、運動を始める前には医師にご確認ください。
運動の他、食事・薬物療法もしっかり守って、よりよい生活を送りましょう。
糖尿病のフットケア あなたの足は大丈夫?
看護師
適切な処置をせず放置すると壊疽や切断の可能性も
- 足の潰瘍や壊疽の治療を受けたことがある
- 透析治療を受けている
- 足や足の指が変形している
- 足がジンジン、ピリピリする痛みや、足裏に違和感がある
- 足先の冷たさがある、歩くと足が痛くなり休むと治る
- 網膜症などで視力が低下している
- 高齢で一人暮らしである
これは、足の観察と手入れを特に念入りにしていただきたい方の特徴。 あてはまる項目が多いほど、よりしっかりとした対策が必要です。
なぜ糖尿病患者さんは足に注意する必要があるのでしょうか? それは、糖尿病があると神経障害によって感覚が鈍くなりケガやヤケドに気づきにくくなるため。 さらに、血流障害によってケガが治りにくく、抵抗力の低下により傷口が化膿しやすくなります。 適切な処置をせずに放置すると、壊疽や切断の可能性も出てきます。 病変に早く気づき治療することが大切なのです。
外来では、糖尿病患者さんに対するフットケアを行っています。 ご自分の足で気になることがありましたら、医師や看護師にご相談ください。