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「パーキンソン病と生活行為維持向上」「パーキンソン病の最新治療」
2017/11/25 高知市立自由民権記念館 高知パーキンソン病フォーラム
全国パーキンソン病友の会 高知県支部・製薬会社様の共催で開催されている、高知パーキンソン病フォーラム。 毎年、パーキンソン病治療や研究の分野で活躍される医師らを県内外からお招きし、 患者さんやご家族、医療関係者などを対象にご講演をいただいています。
今年は、川崎医科大学 神経内科学 特任教授、三原雅史氏にお越しいただきました。


リハビリテーション部 作業療法士
西野 樹里
パーキンソン病と生活行為維持向上
手足のふるえや筋固縮、動作緩慢、バランス障害などの症状が現れるパーキンソン病。 症状のために行動を制限してしまう方も少なくありません。
できることをできるだけ続けることが機能の維持向上に大変重要です。 生活用具を工夫する、介護用品を購入またはレンタルするなどして、ご自分に合った物や方法でできることを続けましょう。 また、外出や交友は、身なりを整えるなど目的をもった生活行為が生まれます。 楽しみながら積極的に行動しましょう。
パーキンソン病の最新治療

川崎医科大学 神経内科学 特任教授
三原 雅史 氏
薬物療法はパーキンソン病治療の基本ですが、服薬が長期にわたったり服薬量が多くなると、 症状の日内変動(ウェアリング・オフ)やジスキネジア(意思とは関係なく体が動く)が問題になってきます。
最近行われるようになったドパミン持続注入療法は、 腹部に穴をあけてチューブをつなぎ携帯型小型ポンプを使って薬剤を胃に直接注入する治療。 薬剤の血中濃度が一定に保てるため、日内変動などの問題が解決できると注目されています。
また、大きな動きやダンスを取り入れた新たなリハビリ法や集束超音波治療 (集束した超音波をあて組織を壊死させる治療)などさまざまな治療法が開発され、 患者さんの状態に合わせた治療が選択できるようになりました。 さらに、iPS細胞移植など新たな治療法の研究も進んでおり、今後、治療法選択の拡大が期待されています。 また、早期からのリハビリを中心とした運動療法も重要です。ご自身に合った治療を主治医と一緒に進めましょう。